ねとられ峠

てのりさんがユーモアを磨く秘密基地。サブカルっぽいことをなんか喋ります。

【推】心に残っているエロゲ10選【バレアリ】

ふと思い返して

 なんだかんだ、結構な数遊んだなと懐かしさを感じます。エロゲなんて社会人になって以来2ヶ月に一本やるかやらないかくらいのプレイ頻度ですが、そもそも学生の頃がおかしかったんですね。夜更かしの理由:エロゲだったもんな。

「文章を書く」という趣味が高じて、今やライターの端くれのような仕事をさせていただいている僕ですが、その根底にはもともと読書好きだったことも含め、さまざまな文学、シナリオに触れてきた過去があります。そして、もしかするとエロゲもその一部分かもしれません。

 結局のところ、エロゲはPCのディスプレイを媒体とするサウンドノベルなので、キャラ立ちやその背景、演出、プロットなど、さまざまなところで学びを得られたと思っています。

 たとえば、僕の書いたこの作品。

kakuyomu.jp

 キャラクターの個性や会話にメリハリを付ける上で、ゲームを参考にした部分はとても大きいです。僕には乱読家の気があるので、一般書籍、エッセイ、ライトノベル、古典文学、脚本、エロゲなどをごっちゃにしてしまうところがあるのですが、今回はその中でも「エロゲ」に特化した紹介をできればと思っています。

 さて、今回テーマに掲げた「心に残っている」という文言ですが、創作物の価値はここに集約されているのではないかと感じています。

 この「残っている」という部分がポイントで、能動的に「心に残した」ではなく、自然と「心に残った」ものを重視しています。この考えに基づいて、後々から考察を深めた「ゴア・スクリーミング・ショウ」などの作品は外してあります。

 また、2部作3部作のように、数作に分かれて物語が完結する作品も外してあります。意図としては、「ひとつの作品への没入」を重視しているからです。だいぶ感覚的な決めになりますが、この考えに基づいて「BALDR SKY」「グリザイアの果実」「時計仕掛けのレイライン」「暁の護衛」「Flyable Heart」などを除外してあります。

 さて、長くなったので本編はサラっといきましょう。

 めちゃくちゃネタバレします。ご留意ください。

 また「心に残った作品10選」は「好きな作品TOP10」とイコールではないので、その点もよろしくお願いします。

 


 

ク・リトル・リトル~魔女の使役る、蟲神の触手~』

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http://www.cyc-soft.com/b-cyc-pro/cthulhu/cthulhu_top.html

  めちゃくちゃ真面目に前置きしてからのさんきゅーべりーマンコ

 ざっくり紹介すると、クトゥルフ神話をベースにしたバトルものです。

 エログロっぷりが突き抜けていて素晴らしい。クトゥルフベースの力を得て戦うヒロインたちが四肢欠損だったり盲目だったり、結合双生児だったりと身体の一部が欠損しており、そこにもまた意味があるという秀作です。倫理的にヤバすぎてなんかの団体が動いたとか動かなかったとか。

 サイコで突き抜けた作品が溢れるBlack Cycの中でも「クソゲー」と謳われる本作ですが、この呼称はdisrespectの意ではなく、手足の欠落したヒロインが便所に行けずすごい勢いでウンコを漏らすシーンや、相手の腹の中にウンコを植え付ける能力者がいたりすることに端を発しています。

 スカ要素を取り沙汰される機会が多いですが、クトゥルフ南総里見八犬伝セカイ系が入り交じったシナリオが本当に読み応えあって面白いんですよ。と、あまり冗長になってもいけないので、僕が作中もっとも好きなシーンを紹介して次に行きましょう。

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 これで2億回くらい抜きました

 ちなみに一部の界隈で有名なネタですが、ファンディスクに80歳の老婆の触手レイプシーンが存在します。おそらく業界初だと思いますし、できれば業界最後であってほしいですね。

 


  『そして明日の世界より――

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http://www.etude-soft.jp/product/asuseka/

  通称あすせか。原画の植田亮先生はライトノベルさよならピアノソナタ」や「ガジェット」の挿絵を担当されているので、どこか絵に見覚えあるかも。シナリオは「こなたよりかなたまで」「放課後の不適格者」など、個性的、かつエッジの効いた作風で有名な健速先生です。

「3ヶ月後、地球に小惑星が衝突し、世界が終わる」

 逃れられない現実に直面した登場人物が織りなす人間ドラマです。

 ここでミソとなるのが、小惑星の衝突から逃れるには地下シェルターに避難するほかなく、その権利は抽選。そして、のどかな日常を過ごしていた仲間たちの中で、主人公だけが生き残る権利を得るという点。

 これから待ち受ける確実な死を前に、それでも日常を取り繕おうとする人物。嘆く人物。思考の変わってしまう人物。そこで主人公が選ぶ未来は、果たして?

 これ、「隕石が落下する」ニュースに至るまでの日常描写がそこそこ長いのがポイントです。ある程度までプレイヤーを没入させて、一気に落とすところが最高でした。最近復刻版が出たので、ぜひプレイしていただきたい一本ですね。

なお、巷で話題の「君の名は。」を鑑賞した際に僕が思い出したのがこの作品でした。といってもカギとなる隕石の落下しかほぼ共通点は無いんですけれどもね。

 


 

るいは智を呼ぶ

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 http://www.akatsukiworks.com/product/ruitomo/

 あかべぇ系列の名門、暁worksの代表作です。

 真ん中に佇んでいる髪の茶色い子が主人公男性

 その主人公人気ぶりは凄まじいものがあり、公式サイトでおこなわれた人気投票でヒロインたちを抑えて得票率50%超えの堂々たる1番人気。数年経って、ファンディスクの発売とともに主人公に後付けでCVが入るという事態に発展しました。

 こちらは南総里見八犬伝がベースとなる現代アクション。「呪い」と引き換えに「異能」を手にした登場人物が織りなす物語なので、ファンタジーに該当するかもしれません。何かを犠牲に何かを得るというお約束を女装男子たる要件に組み込むことでひとつのストーリーに昇華した手腕は本当に素晴らしいの一言です。

僕らはみんな、呪われている」という印象深いフレーズが、冒頭からキャッチコピーのように作中で繰り返されることで、作中における「呪い」の持つ重みをプレイヤーに叩きこんでいたのがとても心に残っています。

G線上の魔王」や「11eyes」、「タユタマ」などの名作がひしめく黎明期である2008年発表作では異端に属する本作ですが、主人公が女装した男性であること。主要キャラクターがほぼ全員学生でありながら学園描写が希薄なこと。「太陽の光を浴びると呪いに追われる」「通ったことのない扉を開けない」など制約ありきの異能描写が緻密なことからコアなファンが多く、一癖あるシナリオが好きな方はぜひともお手に取っていただきたい作品です。もちろん”コアなファン”には僕も含まれます

 ちなみにファンディスクの女装ナースコスプレエッチシーン5億回シコりました

 


 

天使の羽根を踏まないでっ

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http://mephisto-game.com/angel/

 僕の大好きなシナリオライター朱門優先生の執筆作。「きっとこれは、神様を×す物語」をテーマに、神話七つの大罪、そこに使役物としての魔法登場するマジカルアクションとなっています。

 神の使役する魔法は「奇跡」と呼ばれる……という何気ないワンシーンから、プレイヤーを観測者」の視点に放り込むのが見事でした。

 ちなみにこちらの主人公は完全無欠の。

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 おとこのこ。

 はやくこれになりたい。

 この主人公が魅力いっぱいで、とある事情から自らの寿命が残り僅かなことを知り、それでもお世話になった恩を返すため主君に忠誠を誓い、相当な無茶を通します。

 愛らしい容姿に男らしい鋼の心を携え、古武術を習得しており接近戦にも強い。それでいて一切驕らない謙虚な精神の持ち主。もう一度言います。はやくこれになりたい。

 


俺たちに翼はない

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 http://www.project-navel.com/oretsuba/

 解離性同一性障害をコミカルに描いた秀作。いつも思うけれど、王雀孫先生はマジで天才だと思います。「いいものをつくるには時間がかかる」を体現しています。

 すごいネタバレになってしまうのですけれど、多重人格の方の中には「統括人格」という、それぞれの人格を内側から管理する機関が存在します。この作品の主人公は、過去の出来事から多重人格を発症し、「本当の自分」を心の奥底に閉じ込めてしまいます。作中に現れる「アビス(=奈落)」という表現が、奥底に閉じ込められた「本当の主人公」からの迂遠なメッセージ、という気づきを得た際の衝撃は忘れられません。

 統括人格の視点から作品の一部始終を眺めるなんて発想、いったいどこから生まれたんだろうか。いちクリエイターとして純粋に尊敬してしまいます。

 会話のコミカルさも特徴で、重いテーマを取り扱っているにも関わらず軽妙にシーンが進んでいく様子がまるで魔法のよう。とあるシナリオは池袋ウエストゲートパークオマージュになっていて、「いいものにいいものを掛け合わせるとよりいいものになる」というベンチマークの基礎みたいなものをここに学びました。

 キャラクターそれぞれの台詞に個性とインパクトがあり、汎用性も高くついつい使ってしまいがちな部分も。

 そういう日もある。胸が高鳴るー! お前が厚生労働省

 


 『素晴らしき日々~不連続存在~』

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https://www.keroq.co.jp/suba/

 哲学思想霊障、そこに解離性同一性障害要素を加えた傑作。正直、この作品のファンはめちゃくちゃ多いので、僕が何を語るべくもないかと存じます。

アタマリバース」「スパイラルマタイ」などの強烈な造語に惹きつけられ、ヒロインがヤク漬けレイプされて心を病み自殺するという衝撃に頭をやられ、後に残ったのは救いなのか虚無なのか。

 本当に絶望した人間は死をもってしかカタルシスを得られないのか、ということを深く考えさせられます。作中の登場人物が持つ死生観の尖り方に現実世界とリンクするものがあって、死の中にハッピーエンドを見出せる方には強くお勧めしたい作品です。

 上述した、「ドラッグを吸入させられ強姦被害に遭うヒロイン」が作中の肝となるのですが、このヒロインの崩壊していく精神を一人称でもって疑似体験できる点はエロゲという媒体ならではの表現技法でしょう。視覚と聴覚に訴えかけてくるものが非常に多く、ヒロインがだんだんと狂気に染まっていく過程に絶大な興奮を覚えました。

 こうしたテーマは、他にもCLOCK UPの『フラテルニテ』などでも取り扱われていますが、あくまでそれをひとつのエッセンスとして使用しているところにこの作品の秀逸さがあるかと思います。

 かつて同レーベルから発売された「終ノ空」のリメイク作品でもありますが、終ノ空」はあくまで「素晴らしき日々」の構成要素の一部分でしかなく、それ自体を包含してひとつの作品へと昇華している部分が凄まじいです。

 なお、業界初の「ウサギのぬいぐるみとのエロシーン」をリリースした作品でもあります。

 


 『euphoria

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http://entacom.org/clockup/product/euphoria/index.html

 モブキャラが開始1分でウンコを垂らしながら電気椅子で処刑されるというインパクトのありすぎる開幕からは想像もできないセカイ系な展開とエンディングが非常に心に残った名作。

 猜疑の裏に猜疑があり、黒幕の背後に黒幕がいるという、どこまで詰めても「本当の姿」が見えてこないストーリーの奥深さと、それに相反するような強烈なエログロシーンがとても心に残っています。

 それまでは抜きゲーブランドとしか認知していなかったCLOCK UPですが、今作と次作の「フラテルニテ」から、培った土台をぶちこわして新たな境地へ挑戦する姿勢を学びました。それまでは「ビーチクビーチ」を作ったブランドということでかなり”ご贔屓”にさせていただきましたが、今では「シナリオゲーム制作集団」という認知に切り替わっております。 

 ヒロイン二人がアナルにホースをぶちこまれて互いの口に加えさせられ、互いの下痢便を食しあうという斬新なエロシーンで2万回くらいシコらせていただきました。

 

 


きっと、澄みわたる朝色よりも、

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http://www.propeller-game.com/product/kitto/top.html

 上述した「天使の羽根を踏まないでっ」と同じく、朱門優先生の執筆作品。

 多くは語るまい。

 背景の美麗さと、そこに隠された「前世」と「呪い」。

 主人公の歩んだ壮絶な過去と、そこから見つけ出した光明そのもののヒロインたち。大切な仲間を侮辱された瞬間、拳を振り上げる主人公の熱い気持ちに胸を打たれます。

 また、物語のバックヤードを構成している前世からの介入も素晴らしい要素。自分ひとりの力ではどうしようもない、そんな絶望感の中で輪廻から脱するために奮闘する登場人物たちの姿勢に勇気をもらいました。作中のキーパーソンがプレイヤーの心を容赦なく折りにくるので、登場人物と自らの心境を重ね合わせること請け合い。

 流麗な音楽と緻密な背景、線の細いキャラクターデザイン、そして要所要所に現れるユーモアの怪物のようなヨダ先生のふざけイラスト。シナリオだけでなく、すべてが等しく混ざり合った結果、高次元に達している最高の作品です。

今までプレイした作品で一番好きなものは?」と尋ねられたら、僕はこの作品を提示する思います。やはり、語るよりも実際に触ってほしいという想いが強いですね。

 


 『鬼うた。~鬼が来たりて、甘えさせろとのたもうた~』

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http://13cm.jp/130cm/games/oniuta/

人間の弱さ」が凝縮された傑作。絶対にハッピーエンドになんてしてやるものかという制作陣の気概が伝わってくるようです。

 神社に住む主人公が賽銭泥棒に刺されて殺されるというはじまりから「予兆」はあったのかもしれませんが、かいつまんで言うと人間は縋るものを見つければ、それが壊れるまで縋り続けてしまうという描写に、思わず厭世的な気持ちにさせられた素晴らしい作品でした。

 ヒロインたちが全員、黒髪黒瞳という、ある種「王道」から外れたキャラクターデザインをしているのも、そうした提言に噛んでいるのかもしれません。

「一度死んだ人間は、再び死を求めてしまう」というフィクションに演出が付随することで、これほどまでに絶望感を表現できるのかと非常に勉強になりました。

 


『普通じゃないッ!!』

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(公式サイト閉鎖につきURLはありません)

 ALL-TiMEというブランドから発売された抜きゲーの秀作。 登場する女の子が全員可愛らしく、その全てが異常性癖者という最高のシチュエーションを与えてくれます。

 中でも、上画像の一番右に鎮座しているしおり先生

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 主人公の年上の幼馴染で初恋の女性。めちゃくちゃ久しぶりに再会して「やったー!」と舞い上がっていたら、実は主人公と絡みが無くなって以来とんだビッチになっていて、学園の不良から輪姦してもらっていたという最高のメス豚キャラクターです。

「妊娠しないお薬飲んでるから中に出しても大丈夫だよ」ってシチュエーションが最高でした。どうせ結婚しても間違いなく不倫するだろうし、マジな話、僕の理想の女性かもしれません。

 


ありがとうございました

 ここらで筆を置かせていただきます。

 この拙い紹介で興味が湧いた、なんて方がおられましたらぜひともプレイしてみてください(一部手に入らない作品もあるけど)。こうしてキュレーションメディアのようにいろいろと書いていたら作品の中身をふんわり思い出してしまいました。

 それではみなさん、さんきゅーべりーマンコ!!!!!

  

追記

新たにこんな「10選」を記事にしました。合わせてお楽しみください。

ntr-ten0r1n.hatenablog.com